マクロビダイニング宙では、無農薬・有機栽培の野菜と伝統製法の調味料で作るシンプルな野菜料理をお出ししております。
また、お食事を楽しんでいただけるように、三年番茶やこだわりの地酒、
生ビール、オーガニックワイン等もご用意致しております。
マクロビ・ダイニング「宙」は、
私が4年ほど前においしい野菜に出会ったことから始まりました。
その野菜は、農薬や化学肥料を使わずに必要最少限度の有機肥料で、手をかけて心をこめて育てられた有機野菜でした。その味は、それまで食べてきた野菜に対する概念を塗り替えてしまうほどに感動的な、深い味わいのあるおいしさだったのです。
そしてそれ以上に驚いたのは、その野菜が草も抜かず畑の土を耕すこともしない、自然農・不耕起栽培という方法で育てられていたことでした。
初めて、その畑をみせていただいた時のことです。
10年以上一度も耕されたことのない畑の土は、ガチガチに固まっているはずですし、野菜ができることなど想像もできませんが、その畑は全く違っていました。
そばに落ちていた棒を、畑を案内していただいたF氏の言われるままに、足元の土に突き刺してみると、1メートル以上もスーと入っていくのです。
手で掘ってみると大きなミミズが何匹も出てきて、よく見ると土はサラサラの顆粒状のものでした。棒が抵抗もなく入ってゆけるわけです。
採れたての野菜をいただきながらF氏にいろいろなお話を伺って、その日は本当に幸せな気分で帰ってきました。
それからも「自然生活館 空の詩」を通じて、何人かの農家の方とお話しする機会を持つことができました。農業や食に関する本を読んだり講演会に出かけたりする中で、私自身田舎で生まれ育ったのに田んぼや畑のことも、そして自分が毎日食べている食物のことすら、ほとんど何も知らないのだということに気がつきました。
そしてそれまで、なんとなく禁欲的でストイックなイメージがあって近づきにくかった「マクロビオティック」に、自然に興味がわいてきたのです。
マクロビオティックの食事に変えてから、数ヶ月で自分の体がどんどん変わっていき、気がつくと気持ちまでもが穏やかになっていきました。
この経験は、肉や魚や卵などの動物性の食品をふんだんに使って3人の子供を育てあげた、母親としての自信をくつがえし、もっと早くマクロビオティックを知っていたら良かったのにと、とても残念に思いました。
野菜の持つ甘味を塩で引き出し、アクさえも旨みに変え、皮をむかずにまるごといただくというマクロビオティックで、有機栽培の野菜のおいしさを他の人にも味わってほしいという気持ちが、そのころからだんだん大きくなっていきました。
そして、とうとう無謀にも自分の店を持つという決心をしてしまいました。
じっさい始めてみると、飲食店の経営は想像した以上にハードで、失敗談もいくつもありますし、ない知恵をしぼって新しいメニューを考えるのはなかなか大変です。
しかしそれ以上に、丹精こめて育てられた野菜を調理する時に、お客様とのおしゃべりの中で気持ちが通じた気がする時に、何にも替えがたい喜びを感じます。
たくさんの人との出会いの中で、本当に、導かれるように自分自身が変わり、その中で感じた喜びや感動を、もっと多くの人と分かち合いたいという気持ちが
マクロビ・ダイニング「宙」を作ったのだと、今しみじみと思っています。